行成(こうせい)治療院 の日記
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霧のなかの子 トリイ・ヘイデン著(入江真佐子訳)を読んで
2017.11.22
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真の健康を取り戻す行成治療院です。
久しぶりにトリイ・ヘイデンの本を読みました。
彼女の本は情緒障害児教室や福祉施設などでの体験をノンフィクションで綴った作品が多く、今回の作品も彼女が教師をやめて無言症の専門家として病院のセラピストの仕事をしたときの経験がもとになっています。
楽しいはずの子供時代に想像を絶する体験をした子供たち。
その小さい体では受け止められないような心のトラウマを背負った子供たちに
トリイは真剣に向き合い、心の交流を描いています。
トリイのような教師・セラピストにあえた子供たちはどれだけ救われたことか!
子供の問題行動を表面からとらえるのではなく、内側からその子の奥深くにある闇に光をあてるトリイ。
物質的に恵まれた現代でも多い、幼児虐待やネグレクト。
トラウマを背負った子供たちが笑顔を取り戻せるように、トリイのような教師やカウンセラー、精神科医がいること、そして苦しんでいる子供たちがいることを私たちは忘れてはならないと思います。
衝撃的な内容の本ですが、子供にかかわるお仕事をしている方、また幼児期のトラウマで苦しんでいる方には是非読んでもらいたい本です。